「紅い月」への返礼
佐野元春の2015年の新譜を聴く。
歌詞カードを事前に読む必要はなかった。
流行のJ-POPと違って、言葉が曲の中で浮遊することなく、
きちんと言葉として機能している。
本作はそういった意味では「言葉のアルバム」と言えよう。
運搬列車としての演奏はこれまでのコヨーテバンドから逸脱したものではなく、
年月を経た分の熟成が果たされたものになった。
聴きながら俺は、そのサウンドに埋没することなくむしろ、別のことを考えていた。
彼から手渡された表現のバトンをリアルタイムで消化しながら、
血肉として納得ができる言葉を探し始めた。
聴きながら書き留めた断片を繋いで「紅い月」への返礼としたい。

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慈悲の涙が糸となり
奈落の底へと降ろされた
気づけるかは人次第
掴めるかは人次第
誰も世話なんかしてくれない
誰も暇なんか持ち合わせちゃいない
人任せの行動が世界を滅ぼしていく
破れた帆を掲げた馬鹿げた後悔が続く

人生に墓はない
人生に墓はない

燃え尽きる惑星の片隅で
滲む紅い月を見ていた
さよなら
さよなら

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心臓を針で突くような言葉
音楽がなければ氷点下のような表現
コヨーテバンドが温めてくれた
プレゼントありがとう
プレゼントありがとう

佐野元春 2015.7.22発表の「BLOOD MOON」に。
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by POP_ID | 2015-07-24 23:02 | neo10'sあたり | Trackback | Comments(0)
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