音楽配信は、ハイバンを過去にする。
HEATWAVE

>9月15日 木曜日 晴れ

事のいきさつはともかく。ソニーの法務ってとこに行った。前に世話になっていた事務所の社長氏、音楽出版社の社長氏、そしてうちのチビと共に。ヒートウェイヴは90年あたりから約5年間、エピック・ソニーとの契約の元、アルバムを5枚発表した。しかし、我々のアルバムは廃盤の憂き目に遭っていた。その権利はレコード会社が保有している。我々の手が全く及ばないところにある。新しくファンになった人々が昔の音源を聴きたいと思っても、それを聴くことが(一部を除いて)叶わない状況にある。けれど時代は変わった。配信によって、それを耳にする事が出来る。レコード会社も大きな出費やリスクを負うことなく(サーバーのハードディスクの容量とある程度の人件費を除いて)、言わば「過去の遺産」によって、収入を得ることができる。もちろん我々も。ならば、それを残さず公開して欲しい。あるいはitunes music storeに門戸を開いて欲しい(今現在ソニーはそこに参加していない)。それに関しては、リリースした時と違って、制作上のコストのかかり方が全く異なる訳だから、新たに違う条件で契約を結んで欲しい。そんな申し入れをしに行った。
ヒドく疲れる会話だったし、俺が云いたい事を云えたかどうかも、甚だ疑わしい。資本主義の世の中で生きているのだから、企業の論理も理解できない訳じゃない。ただ、ディランが随分前に云ったように、「時代は変わる」。黒船来襲による、音楽業界の構造改革の嵐の中で、ミュージシャンがいつも音楽バカでいる訳にはいかない時代だと俺は思う。
じゃあ、お前の考えはどうなんだ?と。
音楽を作ることを農業に例えるなら、我々は精魂込めて、美味い野菜を作った。多少アクが強くて、曲がってるけど、これが野菜だろって俺たちが思うものを作った。俺たちが喰いたいものを作った。すまん、農薬もほんの少しだけ使った。それを販売してる。薄利多売じゃないからして、スーパーのそれよりは少し高いかもしれん。それを届けるためならネットでも何でも利用する。さあ、召し上がれ。君たちの晩ご飯がちょっとでも幸福なものになったら、俺たちは嬉しい。そしてその収入で俺たちは生き、また畑を耕す。大事な事は、俺たちは野菜を作るのがとんでもなく好きだってことと、ある種の人間はそれを喰わずして生きていけないってことだと俺は思う。

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配信だっていいとこもあるさ。
俺も聴きたいけど、入手困難なのが、
☆久保田早紀の後期アルバム
☆伊藤サヤカの後期アルバム
数年に一回、受注生産してるんだけど、ちょうどチェック漏れしてて未聴のまま・・・。
久保田早紀さん、異邦人だけでアルバムを聴いてない方は、ぜひ聴いて欲しい。
伊藤サヤカさん、地元の学祭ライブで握手しました。ありがちなストーリーを、
最後には自分の道にした「早すぎたロックシンガー」。喉を病む悲運が切ない・・・。
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by POP_ID | 2005-09-18 21:21 | MUSIC | Trackback | Comments(8)
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Commented by yiralisakevin at 2005-09-18 21:57
heatwaveの音はいかがですか?
「チョコレート工場」も見ましたよ、チビたちと。(少なくともアメリカでは)何かが変わって行く予感がしました。日本はあと10年ぐらい遅れていくのでしょうか、それとも・・・
Commented by POP_ID at 2005-09-19 05:45
こんばんは。
heat waveはフェスや、SFUのゲストとして何度か観ております。
もっといい加減で、
もっとずる賢くて、
もっとインチキ臭くて、
もっと色気づいていたら、
もっと売れるのにと思う。

変わる予感について
くわしくお聞かせ願いたいです

しっかしすごい映画です。
パンフによるとリスは本物の演技も!?
原作は古典?なれども、
脱落する子供たちは、
全くアメリカの悪しき部分の象徴のようで、
なんか考えるところがありました。
まぁダークサイドに落ちたヴェーダーにも、
アメリカを感じたんだですけれど。
Commented by yiralisakevin at 2005-09-19 06:17
はは、「売れる」為にそれが出来れば良かったですね。
でも彼の日記にあるようにまず「自分が良いと思うもの」から作る人なんだと思う。で、大人として世帯主として生活の糧と次の作品の資金を作る訳だけど、まず「自分が信じる良い作品」が先なんですね。この順番を感違いしちゃうのが業界人でして・・・。

変わる予感、というのは
例えば傲慢さが薄らいでいる、という点です。
HWについて講評されている様に、人は強くずるくなければ「勝てない」訳ですが、この映画では強くずるくなくても「勝てる」し、その「勝ち」という概念も色んな「勝ち」がある事を認め出したという点で変わったというか、正確には本来のプロテスタント的世界観に揺り戻って行ってる気がするんです。

お金に目がくらんじゃう人は、世界中どこでも「品がない/教育がない人」とされてきたはずなんですよね、昔から。いつからか品のない人がカッコ良い/金があれば人生極楽!と、マスコミや音楽を通じて喧伝されて、僕達がそれに参同し乗っかって踊ってるわけで。
Commented by POP_ID at 2005-09-19 06:33
しかしアメリカは軍需産業を発展させるために常に戦争のネタを
作り続けなければならず、9.11もあえてそれを防がず、
ペンタゴンにつっこんだ旅客機は旅客機ではなく、
拘束寸前のオサーマ・ビンラーディンをわざと逃がした。
さらにイギリスでのテロもブレアが派兵批判の世論を黙らせる
ために行ったことという分析には、僕自身判断を留保しています。
たとえSFU中川がそれを盲信したとしても。
Commented by POP_ID at 2005-09-19 06:47
順番逆なれど、今、司馬遼太郎のモンゴル紀行を読んでいます。
先に呼んでたのは椎名誠。
彼らは客に食事をもてなすことを息をすることのように行う。
それが異民族でアポなしでも。
僕はホワイトバンドを買ったけれど、そんなのホントじゃない。
僕ら文明人とやらが廃棄する残飯のカロリーでどれだけの人が生きられるのか?
遺伝子組み替えで生産性が上がれば救えるのか?
人口が増え続けるとどうなるのか?
神様が救ってくれるとは思わない。
でも答えがみつからない・・・
Commented by yiralisakevin at 2005-09-19 11:45
腹八分目。我慢。謙譲。さらに言うなら姥捨て山。
神(もしくは因果律=自然の摂理)の前に、己を空しくして立つ。尊敬する祖母はそういう人でした。偉人でも宗教家でもなくただ当たり前に「人」でした。そして日本人はそういう人を尊敬していたのだと思います、昔は。

自分の人生なんかどうでもいいのさ。生きてるだけで丸儲け。
ホワイトバンドは、ずっと悩んで買うのをやめました。

欲張りな人間、品のない人間には「お前は見苦しい」と言おう。

Commented by cowboy_spike at 2005-09-23 18:32
ども、音楽を作ることを農業に例えるなら〜のくだりから
実際、畑を耕している者として共感します。
ま、これからもちょくちょく読みたいんでリンクさせて下さい。
Commented by POP_ID at 2005-09-29 22:03
cowboy_spikeさま
はじめまして。
宜しくお願い致します。
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