2度目のさよならは再解散の印か?甲斐バンド、武道館。
動画ニュース

2009.2.7 午後3時半。
九段下の長い階段を上に。
通いなれたはずのここ(武道館)に来ることもずいぶんと減った。
(前回は去年の清志郎復活祭ですが、その前となると、数年前のBECKになると思う。)
冬枯れた桜と干上がったお堀が感傷を誘う。
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そんな00年代最後の年に。

「ファイナル武道館に特別な仕掛けを用意します。」
そんな甲斐さんの予告を会場内のチラシで知った。
だめ元で探し始めて、今週になって手に入れたチケット。
ツアーの曲情報も仕入れず、ニュートラルな状態で臨みました。
(2階南東E列の好位置)

<「当日券あり」でしたが、開演前には満員で2階の最上段も埋まりました。>

一曲目「きんぽうげ」から「感触(タッチ)」と繋いだので、
(おいおい、まさか『100万$ナイト』と同じ曲順じゃないだろうな?
そりゃ驚くわ・・・。スリルないけど・・・。)
なんて思いましたが、さすがにそれじゃあ80's以降の曲がないじゃん・・・。
ツインギターのユニゾンが気持ちいい。
ツインドラムにパーカスの圧力が2階まで響く。

仕掛けその1は、アンコール最初の大森さんのソロパート(映像出演)
仕掛けその2が、「LOVE MINUS ZERO」での「サンキュー じゃあね。」の再現。
あ、バンドロゴが一番初期のやつで、看板の色が1981年のコンサートチケットと
同じ紺色でした。よくそんな細かい所まで再現したなぁ。
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いやしかし今回もまた書くけど、甲斐バンドLIVEは照明が素晴らしい。
会場の四方に「Kai Band」ロゴが写されてたのも格好よかったし、
「らせん階段」での回るライティングも効果的すぎ。
「COLD BLOOD」は演らなかったのでいつものが見れなかったな。
「観覧車'82」での虹色のスポットも綺麗綺麗。
今回はROCKが少なかった印象。俺的にはバランスよくて好きなセットでした。
「LADY」最高だったかも。「港」聴きたかったな。できれば"みゆき嬢"付きで・・・。
ラストの「100万$ナイト」ミラーボールのシャワーの中、田中一郎の奏でるギターは、
大森さん愛用のGibson ES-335だったそうです。

(セットリスト/演奏曲目)
BGM:いろいろ流れましたが、ティアーズフォーフィアーズの「SHOUT!」がびつくりした。
ステージ登場時は「ROUTE66」でROCKらしく。

1.きんぽうげ
ステラボールじゃないからね、ここは”武道館”。
なんか武道館ライブというもののテーマ曲でもいいんじゃないかというくらい、
俺にはしっくりはまります。70年代のドラマがここで終わり、そして00年代の甲斐バンドも
ここで終わる。

2.感触(タッチ)
この歌はカラオケでも苦労する(ってかオリジナルキーじゃ歌えません・・。)
それはご本尊でも同じようで、キーが下がっていました。
(そりゃそうだよなー。小田和正じゃないんだから・・・。)
♪男は~以降のサビの歌詞がいい。
胸は薄く、腕は細い
それは当時の俺のテーマソングだった。
今の俺は、胸は薄く、腕は細いままだが、
腹は出てる・・・・・・・・・・・・・・・。

3.ガラスの動物園のテーマ~らせん階段
この演出もGOOD!でしたね。総決算にふさわしい仕掛け。
間奏がいいよね、言うまでもなく。ギターが脳天に響く快感。
派遣切りがニュースになる00年代に、この歌は懐メロどころか滅茶苦茶にリアルだ。

4.ナイト・ウェイブ
5.シーズン

この流れは自分の編集テープやMDでも使った。美メロメーカー甲斐よしひろの
最高傑作のひとつ(いやふたつ)
ROCK命のオッサンに不評でも、俺は力いっぱい支持を表明する!!
拳振り上げるだけじゃないんだよ、人生ってやつは。
軽く踊る心と体の心地よさ、重要重要。

6.ビューティフル・エネルギー
2007、ステラのライブ放送で狂喜した一曲。好きなんですよねー。
この3曲のコーナー、よく練られています。さすが。

7.カーテン
そして一気にダークゾーンへ。
当時中学生の俺には荷が重い曲でした。

8.シネマクラブ
映画一本分をまるごと一曲に書きあげる文才を持つ甲斐よしひろ。
♪歩道に影だけを落としては・・・・
余韻で終わるところが、くだらないハリウッド映画とフランス映画との違いだ。
それでいて確実に昭和の日本感が染み出している。日活的な刹那がたまらない名曲。

9.裏切りの街角
長渕剛が「順子」からマッチョ化したように、甲斐も先んじて変貌を遂げていた。
独り語りの「順子」と比べると、風景描写が豊かで、自己を客観視している
映画監督目線が現れている。これまたメロがいい。歌い尽きない・・。

10.かりそめのスィング(松藤・イチロー、アコギ演奏)
「ダニーボーイ」も聴きたかった。なんていうとキリがない。
乾いてる歌。東京の冬のからっ風。この乾きを今の若い人に引き継げないものか?

11.安奈
スピッツで言えば「ロビンソン」的な口当たりの良さで、別段思い入れのある曲ではない。
しかし巷にあふれるありがちなクリスマスソングとは違う音色が美しい。
しんと冷えた街角に立つ、マッチ売りの少女が灯す火の温かさが感じられます。

12.嵐の季節
30TH LIVEの時はものすごい合唱になったが、今回はかなり皆、落ち着いて歌っていた。
かくいう自分も、拳挙げず、大声上げず。なんか今回は聴く方に集中したかった。
♪若さは仮面よ からのフレーズは秀逸。映画だ。いや名画だ。

13.地下室のメロディー
テンポが変わる凝った作りでおなじみのこの曲。
裏に乗って踊りました。なんか3番までしっかりと物語を構築している曲って、
今のシーンに絶滅しかかってないか?サビが3番とも違うとかさ。
売らんかな商業ソングってそういう発想自体ないよな?

14.氷のくちびる
イントロが来て(お!ずいぶん早い仕掛けだな・・。)と思った。
とはいえ振り返れば14曲目だった。ここから往年の怒涛のラッシュが始まった!!
年代物のウイスキーのような深みのあるギターの音色に酔う、酔う、また酔う。

15.ポップコーンをほおばって
もうこのストロボを生で見ることもない。
新潟県民会館から30年近く経ったわけだが・・・。
お互いなんとか生きてこれたな。それだけでじゅうぶん。

16.翼あるもの
気高い孤独は汚れない。どしゃ降りの雨に打たれても、立ち上がり空を目指せる。
そしてついに「生きることを素晴らしいと思いたい。」と言えるようになった。
過程にあるものを謳った作品。たどり着いたのは温かな港(=家庭)なのか?

17.漂泊者(アウトロー)
中学の体育祭でこれの替え歌を歌ってたチームがあったなぁ。
3年生のリーダーの趣味だったんだろう。
今もなお、命の値段は下がってる。

18.LADY
説明は陳腐。にて省略。
曲前に「目線を上げろ!」というメッセージMCが入りました。

19.HERO-ヒーローになる時、それは今-
ザ・ベストテンが懐かしい。「当時の客は最低だった。」なんて甲斐さんのMCありました。
で、その後「でも(今日の客のように)普通ってのも最悪だぜ。」と。
この日の僕らは少しだけ大人しかったかな。
30THの比べると確かに熱気は劣っていました。センチになったんでしょう。
同窓会と卒業式の違いか?

EC
20.25時の追跡(ステージ上、大スクリーンに映像)
暗闇に白いスクリーンが降り、煙草に火を点ける雄姿が・・・。
最後の夜に最高のゲストプレーヤーが来てくれました。

21.胸いっぱいの愛
おおおう!!まさかの戦局!いや選曲!!
聴けると知っていたら、歌詞覚えてくるんだった。
この日一番の笑顔だったかも知れない俺。

22.テレフォン・ノイローゼ
昔は電話は重いツールでした。
特に若い男女にとっては。
黒電話の受話器の重さが、好きな女への告白のときには、
10倍に感じたはずだ。(ろ?)

23.観覧車’82
甲斐は『悲しみの美学』追求主義者なのかな?
絶望側から見た希望にこそ真実があるってこと、
誰にでも表現できるわけじゃない。

EC2
24.破れたハートを売り物に
名言が多いが、全て「~たい。」で終わっている。
生きることは素晴らしい、だからお前と歩いていく。
じゃなくて、ここでも一歩距離を置いて表現している。
ここに詩人の才能を感じるのは俺だけか?
愚にもつかぬ甘い歌との差ではないか?

25.ラヴマイナスゼロ
またここで「あの夜」が蘇った。
もう一度だけ、ラストダンスを踊ろう。
そして最後に「あの言葉」が。
やられた・・・・・・・。
これ以降、一切のMCはなし。
これを言ったらその後は全て野暮な蛇足だ。

26.街路~100万$ナイト
甲斐バンドの「MILLION DOLLARS NIGHT」
佐野元春の「ROCK'N ROLL NIGHT」
LIVEでの神通力は半端じゃない。
やっぱ音楽は半導体の演奏じゃ足りない。
全身の毛穴を広げて、全てを感じたい。
ライブ参戦という言葉を誰が使い始めたのかは知らない。
戦争をイメージしてよくないのかも知れない。
しかしそれはステージを通じた、表現者と観客との真剣勝負の場なのだ。
ゲバラのいないこの国で、俺たちを撃ち抜くことが、
ROCK MUSICの役目なのかも知れない。

BGM:熱狂(ステージ)

甲斐バンド、
その言葉とサウンドは東京を吹き抜ける一陣の風。
高層ビルの屋根を焦がす灼熱の月。
砂浜を撫でる柔らかな波。

♪もう二度とあの若さに会えない
し、
次にいつ会えるのか分からない。
「バンドはなくなっても曲は残る。」(甲斐MCより)
でもいつか歌い手は空に、聴き手は土に帰っていく。
許された時間は多くはないのさ。

完結は死ぬ日まで訪れないけど、
いったんここでお別れしよう。
サラバ、甲斐バンド!!
サンキュー、甲斐バンド!!!
大森さんも寒い中、ありがとう。
嬉しかったよ・・・。
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by POP_ID | 2009-02-08 02:12 | '00sあたり | Trackback | Comments(0)
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